価格をどう見積もるか
抹茶の価格は幅が広く、「相場」を一つの数字で示すのは難しくなります。何が価格を決めているかを押さえるほうが実用的です。
価格を決める要素
覆下栽培の有無 新芽の時期に覆いをかけ、摘採まで日照を管理します。数週間の作業で、人手も資材も要ります。この工程があるかどうかが最初の分岐です。
一番茶かどうか 碾茶に使われるのは主に一番茶です。冬の間に根が蓄えた養分で育つため、うま味成分のテアニンが多くなります。
手摘みか機械摘みか 手摘みは芽の状態を選べますが、コストは上がります。
選別の精度 葉脈と茎をどこまで取り除くか。丁寧なほど歩留まりが下がります。
挽き方 石臼は摩擦熱を避けるためゆっくり回します。1時間に40g程度。機械粉砕なら速く処理できますが、粒度は細かくなりにくくなります。
加糖タイプの場合
さらに配合比率が加わります。糖類の比率が高ければ原価は下がります。
原材料表示は使用量の多い順に並ぶので、「抹茶、砂糖」か「砂糖、抹茶」かで傾向が読めます。
一杯あたりに直す
容量あたりの価格より、一杯あたりで比べるほうが判断しやすくなります。
一杯原価 = 仕入価格 ÷ (内容量 ÷ 一杯の使用量)
一杯20gなら1kgで50杯。仕入価格5,000円/kgなら一杯100円です。
ラテなら牛乳代、テイクアウトなら容器代が加わります。粉の価格だけで判断すると実際の原価とずれます。
変動する前提で
2025年の緑茶輸出は額で前年比約2倍となりました。原料需給は動きやすい状況にあります。
価格改定の頻度や事前連絡の有無は、仕入れ先に確認しておく価値があります。
安さだけで選ばない
一杯あたりが安くても、使い切れなければ意味がありません。
開封後の目安は2週間から1か月程度。回転しない量を抱えれば、後半は風味が落ちたものを提供することになります。
