「Uji」「Kyoto」がブランドになっている
海外の抹茶市場で、産地の名前が価格に影響するようになっています。
単価の差
日本から米国へ輸出される緑茶は、重量あたりの単価が中国産緑茶の約5倍とされます。
高価格帯の市場で評価が定着しているということです。この単価上昇を後押しした要因のひとつとして、「Uji/Kyoto(宇治/京都)」ブランドの浸透が挙げられています。
なぜ宇治なのか
産地としての宇治には、積み重ねがあります。
鎌倉時代、栄西が中国から碾茶の製法を伝え、栂ノ尾高山寺の明恵上人が栽培を始めました。その明恵上人が、茶の生育に適した土地として選んだのが宇治です。川霧が深く、条件が茶に向いていました。
室町時代には足利義満が宇治茶を庇護し、1390年頃には「宇治七名園」が開かれます。これを境に天下一の茶どころとされました。
技術が土地に紐づいている
覆いをかけて日光を遮る覆下栽培は、宇治で発展した方法です。
うま味成分のテアニンは、葉が日光を浴びると渋みのカテキンに変化します。覆うことでこれを抑え、うま味の多い葉を作る。碾茶と玉露はこの方法で育てられます。
さらに、宇治を中心に在来種から覆下栽培に向く品種が選抜されてきました。さみどり、あさひ、ごこうなどです。
ワインの産地表示に近い
産地名が品質の指標として機能するのは、ワインの原産地呼称と似た構造です。
土地の条件、そこで育った品種、蓄積された技術。この3つが揃うことで、産地名が意味を持つようになります。
表示があるとは限らない
ただし、すべての製品に産地が明記されているわけではありません。
義務表示ではないため、書かれていない製品も多くあります。書かれていないから品質が低いという話ではなく、書かれていれば判断材料が一つ増える、という程度に受け取るのが妥当です。
加糖タイプの場合
加糖グリーンティーでは、抹茶の産地まで表示されることは多くありません。
原材料表示は使用量の多い順に並ぶため、抹茶と糖類のどちらが主体かは読み取れます。産地の記載があれば、そこも手がかりになります。
※数値は2025年時点の統計に基づくものです。
