食品原料としての抹茶
海外で伸びているのは、飲む抹茶だけではありません。菓子や食品の材料としての需要が大きく増えています。
輸出を牽引しているのは粉末茶
農林水産省の分析では、欧米やASEAN向けを中心に、ラテやスイーツなど食品原料となる抹茶を含む粉末茶の需要拡大が輸出の伸びを牽引したとされています。
2025年の緑茶輸出額は約721億円で前年比約2倍、輸出量は12,612トンで約1.4倍でした。
なぜ材料として使いやすいのか
色がつく 緑色の食品素材は多くありません。着色料を使わずに緑を出せる点で、抹茶は代替が効きにくい素材です。
風味がはっきりしている 少量でも味の方向が決まります。苦みと青さが加わることで、甘い菓子に輪郭が出ます。
粉末である 生地に混ぜ込む、液体に溶かす、上からふりかける。形状の制約が少なく、扱いやすい素材です。
使われる場面
アイスクリーム、ジェラート、ケーキ、クッキー、チョコレート、パン。用途は広がり続けています。
乳製品と合わせると苦みが和らぐため、脂肪分のある菓子との相性が特によくなります。
飲用と製菓では求められるものが違う
製菓用の抹茶は、焼き色や耐熱性を考えた配合になっていることがあります。そのまま飲むと苦く感じることもあります。
逆に飲用の上級品を焼き菓子に使うと、加熱で色が変わり風味も飛びます。抹茶の緑はクロロフィルという色素で、熱に弱いためです。
用途に応じて等級が分かれるのは、こうした事情によります。
加熱すると色が変わる
菓子作りで緑を保ちたい場合、加熱時間を短くする、あるいは火を止めてから加えるといった手順が取られます。
寒天を使うなら、寒天を先に煮溶かしてから火を止めて抹茶を混ぜる。この順序で色が残ります。
加糖タイプを材料にする
加糖グリーンティーは砂糖が入っているため、レシピの糖分を調整する必要があります。
そのぶん手軽でもあります。ヨーグルトに混ぜる、牛乳寒天に流し込む、アイスにかける。甘い液体として扱えば、砂糖の計算をせずに済みます。
※数値は2025年時点の統計に基づくものです。
