甘いグリーンティーが広まった理由

甘いグリーンティーが広まった理由とは?加糖タイプ誕生の背景と嗜好の変化

私たちが親しんでいる「グリーンティー」といえば、冷たい水や牛乳に溶かして飲む甘い粉末タイプを思い浮かべる人が多いでしょう。この加糖されたスタイルのグリーンティーは、なぜ生まれ、どのように広まったのでしょうか?本記事では、甘いグリーンティー誕生の背景と、日本人の嗜好の変化を交えて紹介します。

1. 元々は「甘くない」のが主流だった

本来、緑茶や抹茶は無糖で飲むのが基本でした。江戸時代や明治時代においても、甘みのないお茶が一般的で、苦味や渋みを楽しむ文化が根づいていました。特に茶道では、抹茶の苦味と和菓子の甘さの対比が一つの様式美とされていました。

しかし昭和に入り、生活スタイルや嗜好が徐々に変化していく中で、茶文化にも新たな波が押し寄せます。

2. 昭和中期に登場した「加糖グリーンティー」

加糖タイプのグリーンティーが誕生したのは**昭和30〜40年代(1955〜1975年頃)**とされています。

  • 経済成長とともに家庭用冷蔵庫の普及が進み、冷たい飲料のニーズが高まった
  • 子どもや若者をターゲットに、苦味の少ない、甘くて飲みやすいお茶が求められた
  • 粉末を冷水でも簡単に溶かせる技術が開発され、家庭や喫茶店でも手軽に提供可能に

こうして登場したのが、「加糖粉末緑茶=グリーンティー」でした。中でも、京都や大阪といった関西圏では、昔ながらの甘味処や茶舗が積極的に取り入れ、夏の定番ドリンクとして親しまれるようになりました。

3. なぜ甘い味が受け入れられたのか?

当時の背景として、いくつかの要因が挙げられます。

  • 戦後の砂糖ブーム:甘いものへの欲求が高まっていた時代背景
  • 子どもの味覚の変化:苦味よりも甘味を好む層の拡大
  • 洋菓子文化の台頭:ケーキやプリンなど甘味への親しみが増加
  • 手軽さと親しみやすさ:苦味や渋みが敬遠される中で、「甘くて飲みやすい」というコンセプトが広く支持された

これにより、従来のお茶に対する「大人の飲み物」というイメージが薄れ、子どもから高齢者まで幅広く楽しめる日常飲料として浸透していきました。

4. 喫茶店文化とグリーンティーの融合

1950〜60年代にかけて、全国で喫茶店文化が花開きました。この中で登場した「冷たい甘いお茶」は、当初は抹茶に砂糖を加えたスタイルから始まりましたが、のちに粉末状の加糖グリーンティーが登場し、手軽さから爆発的に普及しました。

特に**グリーンティーにミルクを加えた「ミルクグリーンティー」**は、甘味とまろやかさが融合し、カフェメニューとしての地位を確立しました。

5. 今も続く「甘いお茶」へのニーズ

現代でも甘いグリーンティーは健在で、以下のようなニーズに応えています。

  • 子どもの飲み物として(麦茶より甘くて人気)
  • 和スイーツとの組み合わせとして
  • 夏の冷たいドリンクとして(アイスティー風)
  • 牛乳や豆乳で割るアレンジ用ベースとして

また、海外においても「MATCHA GREEN TEA LATTE」などの形で、甘い抹茶系飲料が流行しており、甘い緑茶系飲料は世界的にも人気が高まっています

まとめ

加糖タイプのグリーンティーが広まった背景には、日本人の嗜好の変化と時代のニーズが密接に関係しています。昭和中期の冷たい飲み物ブームや砂糖文化の浸透、そして家庭や喫茶店での手軽な提供手段としての優位性が相まって、甘いグリーンティーは「新しいお茶文化」として定着しました。現代でもその流れは続き、甘く親しみやすいお茶として、幅広い層に愛されています。

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