地域によって「グリーンティー」が指すものが違う
関西で「グリーンティー」と言えば、甘くて冷たい抹茶飲料を指すことが多くなります。他の地域では、必ずしもそうではありません。
関西で定着した経緯
昭和30〜40年代、京都や大阪の甘味処や茶舗が積極的に扱いました。1962年には大阪・梅田の阪急百貨店の地下にグリーンティースタンドが開かれています。
宇治という産地が近く、抹茶を仕入れる経路がすでにあったこと。夏の暑さが厳しく、冷たい飲み物の需要があったこと。この2つが重なりました。
夏の定番として親しまれ、言葉としても定着しました。
他の地域では
関東やそれ以外の地域では、この用法はそれほど強くありません。
「グリーンティー」と聞いて緑茶全般を思い浮かべる人も多く、甘い飲み物という認識は薄くなります。
英語との食い違い
そもそも英語の green tea は緑茶全般を指します。煎茶も玉露も番茶も含まれ、甘さとは関係ありません。
つまり日本国内での用法のほうが特殊です。関西の用法はさらにその中の一部、という入れ子構造になっています。
お茶の好みの地域差
グリーンティーに限らず、茶の好みには地域差があります。
静岡や九州では深蒸し煎茶が好まれ、京都では玉露や抹茶の文化が濃い。北陸には棒茶(茎を焙じたもの)の習慣があります。
産地の近さと、それに合わせた飲み方が根づいた結果です。
言葉が通じないとき
店で「グリーンティー」を注文したときに何が出てくるかは、店による——というのが実際のところです。
確実なのは、甘さが入っているかどうかを尋ねることです。「抹茶」と書かれていても加糖かどうかは別問題なので、これはどの地域でも有効です。
商品名としては
現在は「加糖抹茶」「抹茶ミルク」「宇治グリーンティー」など、より具体的な名前を付ける製品も増えています。
言葉が指すものがぶれてきたぶん、説明を足す方向に動いていると言えます。
