お湯で溶かすと何が変わり、何が変わらないか
寒くなると、冷たい飲み物より温かいものが飲みたくなります。粉末のグリーンティーは水でもお湯でも溶けるので、季節に合わせて切り替えられます。
ただ、お湯にするときには煎茶とは違う考え方が要ります。
抹茶は「淹れる」のではなく「溶かす」
煎茶や玉露は、茶葉をお湯に浸して成分を引き出す飲み方です。この場合、湯温によって出てくる成分のバランスが変わります。高い温度では渋みのカテキンが出やすく、低い温度ではうま味のテアニンが出やすい。玉露を低めの湯で淹れるのは、この性質を使っています。
抹茶は違います。茶葉を石臼で挽いた粉末を、そのまま水やお湯に溶かして飲みます。茶葉そのものを口にするため、湯温によって成分が選り分けられることはありません。
「熱い湯だと渋くなる」という煎茶の常識は、抹茶ベースのグリーンティーにはそのまま当てはまらない、ということです。
では温度は何を変えるのか
湯温が影響するのは、主に次の3つです。
溶けやすさ 粉末は冷水よりお湯のほうが溶けやすくなります。水で作るときにダマが残りやすいのはこのためです。
香りの立ち方 温度が高いほど香りの成分が揮発するため、抹茶らしい香りを強く感じます。
甘みの感じ方 同じ糖の量でも、温かいほうが甘く感じられます。加糖タイプをホットで飲むとアイスより甘く感じるのはこのためで、粉を少し控えめにしても満足感が出ます。
熱に弱い成分もある
日本食品標準成分表によれば、抹茶100gあたりビタミンCは60mg含まれます。ビタミンCは熱に弱い性質があるため、高温で長く置くほど失われていきます。
とはいえ、溶かしてすぐ飲む分にはさほど気にする必要はありません。作り置きして保温し続けるような飲み方を避ける、という程度で十分です。
目安の比率
- ホット:お湯150mlに対して20g
- アイス:水150mlに対して20g
- 抹茶ラテ:牛乳150mlに対して18g
ラテを温かくする場合は、牛乳を温めてから溶かします。牛乳は沸騰させると膜が張って風味が落ちるため、鍋を使うなら沸騰直前で止めるのが無難です。
ダマにならない溶かし方
粉末が固まりやすいときは、少量の湯で先に練ってから残りを注ぐと均一になります。茶筅がなくても、小さな泡立て器やミルクフォーマーで代用できます。
濃いめに作れば、かき氷のシロップやアイスにかける用途にも使えます。温度と濃度の組み合わせで幅が出るのが、粉末タイプの使いやすさです。
