抹茶の粒子の細かさが舌ざわりを決める
抹茶は碾茶を石臼で挽いて作ります。もっと速い方法があるのに、なぜ石臼なのか。
理由は、粒の細かさと熱にあります。
抹茶は「飲む」より「食べる」に近い
煎茶や紅茶は茶葉を湯に浸し、溶け出した液体だけを飲みます。葉は捨てます。
抹茶は違う。挽いた粉をそのまま水や湯に混ぜます。粉は完全には溶けず、細かい粒が液体に散らばった状態です。
葉そのものを口に入れている、と言ったほうが近い。だから粒の大きさが、そのまま舌ざわりになります。
粗いとざらつく
粒が大きければ舌に引っかかり、飲み込んだあとも口に残ります。
細かくなるほど滑らかになり、液体との一体感が出る。同じ茶葉でも、挽き方で印象が変わります。
どこまで細かいのか
上質な抹茶は1〜5ミクロン。一般的な粉末茶が20〜50ミクロン、小麦粉が30〜60ミクロンです。
一桁違います。
石臼がゆっくり回る理由
摩擦熱です。熱が出れば香りが飛び、色も変わる。
低速で少しずつ挽けば、熱を抑えたまま細かくできます。時間はかかりますが、香りと色を保つにはこれしかありません。1時間に挽けるのは40g程度です。
溶けやすさにも効く
細かい粉ほど水になじみ、ダマになりにくい。粗ければ固まりが残ります。
もっとも、どんな粉でも一度に大量の液体を注げばダマになります。少量で練ってから注げば、たいてい解決します。
加糖タイプでは穏やかに感じる
糖は水によく溶けるので、飲んだときのざらつきは抹茶そのものより和らぎます。
ただし抹茶の粒は残っています。口当たりに製品差が出るのはそのためです。
カップの底に少し残るのは、葉を飲む飲み物である以上、自然なことです。
