香料はなぜ必要になるのか
抹茶の香りは、揮発しやすい成分によるものです。時間、熱、空気によって失われていきます。
製造から店頭に並び、開封されて飲まれるまでの間に、香りは確実に弱くなります。香料はこの落差を埋めるために使われます。
香りが失われる場面
製造時の熱 石臼をゆっくり回すのは摩擦熱を避けるためですが、機械粉砕では熱がかかりやすくなります。
混合と充填 粉体を撹拌し、包装に詰める過程でも空気に触れます。
流通と保管 倉庫や店頭での温度は一定ではありません。夏場の輸送では特に条件が厳しくなります。
開封後 使う側の環境は、製造者には管理できません。
抹茶の比率が低いほど必要になる
糖類が主体の製品では、そもそも香りの元になる抹茶の量が少なくなります。
このとき香料を使わなければ、飲んだときに茶らしさをほとんど感じない製品になります。香料に頼る度合いが高いということは、素材の香りが足りていないことの裏返しでもあります。
逆に言えば、抹茶の比率が高い製品では香料の必要性は下がります。
表示の見方
原材料表示に「香料」と記載されます。天然由来か合成かまでは、通常この表記からは分かりません。
「香料不使用」「香料無添加」と明記している製品もあります。ただし何を指しているかは製品によるので、但し書きまで読むと確実です。
入っていること自体が悪いわけではない
香料は、品質を一定に保つための手段です。原料の出来不出来や流通の条件に左右されず、同じ味を届けるという目的があります。
大量に流通させる製品ほど、この必要性は上がります。
判断の材料として
香りの強さと抹茶の量は一致しません。香料が入っていれば、抹茶が少なくても香りは立ちます。
色と同じで、感覚だけでは中身は測れません。原材料の並び順と数を見るほうが確実です。抹茶と砂糖の2つだけ、という構成であれば、香りはそのまま素材のものということになります。
