食品工場の衛生管理はどうなっているのか
日本では、原則としてすべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理が求められています。2021年6月から完全に施行されました。
HACCPとは何か
工程のどこに危害の要因があるかをあらかじめ洗い出し、重要な管理点を決めて継続的に監視する方式です。
最終製品を抜き取り検査するだけでは、検査しなかったものは分かりません。工程そのものを管理することで、問題が起きる前に防ぐという考え方です。
粉末飲料で管理される点
異物の混入 金属探知機やX線検査機で確認します。原料の受け入れ時にも選別が入ります。
微生物 粉末は水分活性が低く、微生物が増殖しにくい状態です。乾燥食品のAwはおおむね0.65以下とされ、この領域では微生物は増えられません。とはいえ、原料の段階での汚染や、工程中に水分が入ることは避ける必要があります。
アレルゲンの管理 同じ設備で乳成分を含む製品を作る場合、洗浄が不十分だと混入します。製造ラインの切り替え手順が定められます。
温度と湿度 充填時に湿度が高ければ、その時点で粉に水分が入ります。環境の管理は品質保持に直結します。
抹茶の原料側
茶葉は農産物なので、栽培の段階から管理が関わります。
残留農薬の基準が定められており、出荷前の検査が行われます。輸出向けでは、相手国の基準に適合させる必要も生じます。
表示から読み取れること
工場の衛生管理そのものが製品に表示されることはありません。
分かるのは製造者名、製造所固有記号、賞味期限といった情報です。問い合わせ先が明記されていることは、確認できる相手がいるという点で意味があります。
家庭での扱いも一部
工場でどれだけ管理されていても、開封後は使う側の環境に置かれます。
濡れたスプーンを入れない、冷蔵庫から出してすぐ開けない、湿気の多い場所を避ける。この3点で、家庭側でできることの大半は満たされます。
