葉脈と茎を取り除く工程
碾茶を作る過程で、乾燥した葉から葉脈と茎が取り除かれます。地味な工程ですが、抹茶の口当たりを左右します。
硬い部分は細かくならない
葉脈と茎は、葉肉に比べて繊維が硬く、密度も違います。
石臼にかけても、葉肉のように細かく砕けません。残ったまま挽けば、粉の中に粗い粒が混ざることになります。
抹茶は水に溶けず、粒子が液体に散らばった状態で口に入ります。粗い粒が混ざれば、そのまま舌の上でざらつきとして感じられます。
味にも影響する
葉脈や茎の部分は、葉肉とは成分の構成が違います。うま味の成分は葉肉に多く、硬い部分には雑味の元になる成分が相対的に多くなります。
取り除くことで、味の純度が上がります。
選別の方法
乾燥後の葉を、風力や振動、静電気などを使って分けます。軽い葉肉と、重く硬い茎や葉脈では挙動が違うため、この差を利用します。
どこまで丁寧に選別するかは、製品の等級に関わります。手間をかけるほど歩留まりは下がり、価格に反映されます。
取り除いた部分の行方
除かれた茎や葉脈が捨てられるとは限りません。
茎を使ったお茶は棒茶・茎茶(かりがね)と呼ばれ、独立した商品として流通しています。覆下栽培の茶から出た茎は、甘い香りが特徴とされます。
無駄が出ない構造になっているわけです。
抹茶らしさはここで決まる
覆いをかけて育て、揉まずに乾かし、硬い部分を除き、ゆっくり挽く。
抹茶の滑らかさは、どれか一つの工程で作られるものではありません。それぞれの段階で粗さの元を取り除いていった結果として残ります。
飲んだときに粉っぽさを感じるかどうかは、この積み重ねの差が出るところです。
