紅茶と緑茶は同じ葉から作られる
紅茶と緑茶は、同じ茶の木の葉から作られます。品種の違いはありますが、決定的な差は加工にあります。
分かれ道は「酸化させるかどうか」
摘んだ茶葉には酵素が含まれていて、放っておくと酸化が進みます。葉は褐色に変わり、香りも変化します。
緑茶は、摘んだあとすぐ蒸して酵素の働きを止めます。だから緑のまま残ります。
紅茶は逆に、酸化を積極的に進めます。揉んで細胞を壊し、時間をかけて酸化させることで、あの色と香りが生まれます。
ウーロン茶はその中間で、途中で加熱して酸化を止めます。
同じ葉から3つの飲み物が生まれるのは、この工程の違いによります。
味を作る成分が変わる
緑茶の渋みはカテキンによるものです。紅茶では、酸化の過程でカテキンが結合し、テアフラビンやテアルビジンといった別の成分に変わります。
色が赤褐色になるのはこのためで、渋みの質も変わります。緑茶のきりっとした渋みに対し、紅茶はまろやかな渋みになります。
カフェインは両方に含まれる
100mLあたりで比べると、紅茶が30mg、煎茶が20mg。紅茶のほうがやや多くなります。
ただし淹れ方の影響が大きいので、この差は絶対的なものではありません。
抹茶はさらに別の枠
抹茶は緑茶の一種ですが、飲み方が違います。葉を挽いた粉をそのまま飲むため、湯に浸して成分を引き出す紅茶や煎茶とは、口に入るものが違います。
水に溶けにくい成分も含めて摂ることになります。食物繊維やビタミンKの数値が大きいのは、そういう飲み方だからです。
甘くする文化の違い
紅茶に砂糖やミルクを入れる習慣は広く定着しています。一方、緑茶に砂糖を入れることは日本ではあまりありません。
加糖グリーンティーは、その例外にあたります。昭和30〜40年代に、冷たく甘い飲み物として広まりました。紅茶がたどった道を、緑茶が別の形で通ったとも言えます。
合わせるものが違う
紅茶は洋菓子と組み合わせられることが多く、抹茶は和菓子と合わせるのが定番です。
ただし加糖グリーンティーは飲み物側が甘いので、和菓子だと甘さが重なります。塩気のあるものや、甘さ控えめの焼き菓子のほうが釣り合います。
